

今月のテーマはパーダ・ハスタ・アーサナです。
私は毎晩就寝前に必ずパーダ・ハスタを行ってから休みます。
その理由はこの後の私自身の体験談にも書いてありますので是非お読みください。
パーダ・ハスタ・アーサナは、ヨーガを始めたばかりで身体が硬くて全身カチコチだった私でも楽に出来た前屈です。
頭にたくさんの血液を送り込む事で頭の働きを良くし、また頭痛(緊張性や片頭痛など)の改善も期待できます。
更に睡眠障害でお悩みの方にも本当にお勧めです。
首や腰の痛み・違和感をお持ちの方も無理なく自然に自分自身の頭の重みでゆっくりと脊柱を伸ばし整えていきますので、いつの間にか快適な日常を送れるようになってくることと思います。
今月もまずは先生方の体験談を読んでいただき、パーダ・ハスタ・アーサナも毎日の習慣となられる事を期待します。
布施幸子先生(背中の凝り/目の疲れ/食いしばりの改善)
パーダ・ハスタがテーマになると聞いてから、毎日やってみました。
その日により、体調は違いますが、
- 腰から背中の凝りが楽になる。
- 目と足の疲れが取れる。
- 口の緊張が取れる。
等、実感できました。
食いしばりしている事が多いので、パーダ・ハスタをして口を緩めると全身リラックスできたのが新しい発見でした。
大島悦子先生(心身を緩める)
具体的に何か改善したわけではないのですが、寝る前に必ず行います。
毎日とても忙しく常に頭をフル回転させている自覚があり、できる限り心身を緩めたく始めました。
元々寝る前にヨーガを行う習慣があり、そのメニューに追加した形です。
保ちながらとにかく脱力するのを意識して、頭のてっぺんからその日の疲れを吐き出すイメージでゆっくりゆっくり保ちます。
起き上がると、体だけでなく心も軽くなった感じがしてとても気に入っています。
田口晶子先生(倒し心地を探る/腰痛予防)
初めの頃、背骨を伸ばして上体を倒す際に若干のやりにくさがありました。
つま先に力が入って踵が浮いてしまい、全身も力んでしまうのです。そこで踵を床に着けたいと思いました。両足の付け根を少しだけ後ろに引きながら倒すようにしたら、足裏全体が床に着いて安定し無理なく行えるようになりました。背骨も伸ばしやすいです。
頭を下に向けて前屈したまま保つ間も、足裏が安定していると上半身が脱力しやすいと分かりました。
毎日の習慣にはしていませんが腰周りの張りを感じた時に行い、悪化を防いでいます。
山田絵美先生(凝りの予防/疲労感の軽減)
長時間同じ姿勢で過ごす時や、無理な体制(低い作業台で屈んだまま力をかけ続けるなど)の制作をしている時、背中や腰が凝りかたまって疲れを強く感じます。
夢中で作業を続けた際、具合が悪くなってしまったので、合間にパーダ・ハスタを行うようにしました。背中や腰のこわばりが取れ気持ちよく伸びます。頭もスッキリして疲労感が軽減し、無理なく作業を続けやすくなった気がします。その場でできてとても良いです。
一木(睡眠改善/首・腰の整え)
今までの人生で大切な人を亡くしたり、大変なストレスを抱えたりすると寝られなくなることが度々ありました。
そんな時は寝ることを諦めて起き上がってヨーガを行い、なんとか体調を維持しようとしました。
7年ほど前にも同じような事があって、その時パーダ・ハスタを就寝直前に長く行ってみたらどうかなぁと思い、それを始めたところ驚くほど睡眠が改善できました。
以降毎晩、就寝直前にパーダ・ハスタを行ってから寝ることが習慣になり、またパーダ・ハスタを行うことでその日一日使った身体の様子もよくわかり、特に首や腰の整えにもなって今日一日を感謝して休めるようにもなりました。
私の一日はウディヤーナ・バンダで始まり、パーダ・ハスタで終わります。
●重要ポイント●
頭のてっぺんを床の方に向けたら、そこからは上半身を出来るだけ脱力して保つ。
パーダ・ハスタ・アーサナ
方法
- 足を横に一足ほど開いて立ちます。
- 目を開けて、息を吸いながら背中をまっすぐに立てます。
- 両手は太ももの前にそっと触れるように置き、背中を真っ直ぐに伸ばしたまま、息を吐きながら腰から二つ折りになるように倒していきます。
- 膝の裏はしっかり伸ばして、手は足の前側をなぞりながら指先が床に着くようであれば足の外側につけます。
- もうこれ以上倒れなくなったら、頭のてっぺんを床の方に向け、首の後ろも伸ばします。
- しばらく静かな呼吸で保ったのち、頭を下に向けたまま息を吸いながら身体を起こし、うつむき加減で立ったまま目を閉じてしばらく休みます。
効果
- 頭痛(緊張性や低気圧性など)や片頭痛の改善が期待できます。
- 頭がスッキリして思考も前向きになり、活力も生まれます。
- 頭の重みで自然に脊柱も伸び、首の不調や腰痛の改善が期待できます。
- 膝の裏も無理なく伸びて、膝の痛みが軽減されます。
- 睡眠障害に悩まれている方には、就寝前に行うことをお勧めします。